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環境技術評価研究所:トピックス
工業用水・工場排水中のダイオキシン類の測定方法(JIS K 0312:2008)



環境技術評価研究所作成

 この規格は、排ガスとともに2005年に改正され、規格名称も変更され、さらに2008年に改正された。両規格は、試料採取と前処理方法の一部が異なるが、分析操作は排ガスのJIS K 0311と基本的に同じである。

1.測定対象(排ガスと同じ)
ポリクロロジベンゾ-パラ-ジオキシン TeCDDs、OCDD、PCDDs
ポリクロロジベンゾフラン TeCDFs、OCDF、PCDFs
ダイオキシン様PCB DL-PCB
 
2.測定値の表示(排ガスと同じ)
ダイオキシン類の種類は多く、それぞれ毒性が異なっているので、最も毒性の強い2,3,7,8-TeCDDを1とした毒性等価係数(TEF)を測定値に乗じて毒性等量(TEQ)に換算する。なお、2008年にダイオキシン類の毒性等価係数が変更された。
 
3.試料採取
採水器、試料容器、採水  
     採水器 ガラス製、ステンレス製など、測定物質が吸着しないもの
試料容器 ガラス製、栓にゴム、コルクは用いない
採水 JISK0094に従い、試料容器に空間が残るように入れ、密栓する残留塩素が存在する場合は、Na2S2O3を加えておく
試料採取量 試料における検出下限が、評価されるべき最小濃度の1/30以下になるようにする。
 
4.試料の前処理
(1)内標準物質の添加
(クリーンアップスパイク)
ろ過、抽出操作の前に、試料にクリーンアップスパイク用内標準物質を加える
(2)試料からの調製  
固相抽出 (1)の試料をろ過→ろ液を固相抽出→ろ紙上の残留物と合わせる→ソックスレー抽出(トルエンで16時間)
→濃縮→トルエンで一定量(10mL又は50mL)
抽出用固相 デイスク形、カートリッジ形がある
液液抽出 (1)の試料をろ過→ろ液をトルエン又はジクロロメタンで抽出(3回)→Na2SO4で脱水(a)。
ろ紙上のろ過残さ→ソックスレー抽出(トルエンで16時間)
(b)(a)と(b)の抽出液→濃縮→トルエンで一定量(10mL又は50mL)
(3)クリーンアップ操作 固相抽出又は液液抽出で得た抽出液について次の操作を行う
操作 (1)硫酸処理ーシリカゲルカラムクロマトグラフ操作
(2)多層シリカゲルカラムクロマトグラフ操作
 
 以下、排ガス中のダイオキシンの分析方法に準じる。

5.測定用試料の調製
GC/MSによる同定と定量 GC/MS計はキャピラリーカラムを用いるGCと分解能10000以上の二重収束形質量分析計を用いるものがある
検出方法 検出方法は、質量校正用標準物質を用いたロックマス方式による選択イオン検出法(SIM)による
同定と定量 質量校正用標準物質を測定試料と同時にイオン源に導き、ダイオキシン類及びコプラナーPCBであることを保持時間及びイオン強度比から確認する

6.附属書
採取装置 大容量捕集装置による試料の採取



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